結成全国集会(93,7,6)







▼よびかけ文







「原子力行政を問い直す宗教者の会」
結成全国集会ごあんない
















 1993年。時は今“熟成”しつつある。フランスからの大量プルトニウムの東海港上陸に幕開けたこの年。4月には青森・六ヶ所村に核燃再処理工場の着工が強行され、この秋にはいよいよ若狭に高速増殖炉「もんじゅ」の運転がはじまる。


 その突出ぶりがあらわになった日本のプルトニウム政策に世界が懸念しはじめた。自らが「民主・自主・公開」の原則を踏みにじって突出する原子力行政。かつて軍国主義日本が侵略戦争を企て世界を敵にまわして破滅していった経過に酷似する。国民には「豊かさ」で荒廃させつつ原発増設の動きが急だ。老朽化し苛酷事故が増すであろう既設原発の中で、被曝労働者の労災認定がようやくなされた。時は新たな段階にはいっている。


 私たちはそれぞれに宗教・信仰をもっている。その意味を今鋭く問われはじめている。私たちは1992年10月、原発や電力行政一般を司る通産省、資源エネルギー庁と核燃やプルトニウム行政を所管する科学技術庁と「対話」を行い、国の原子力行政を根本的に問い直す歩みの、第一歩をようやく踏みしるした。原子力行政を問うことは自身の宗教的信念を問い直すことでもある。


 これらの経過を踏まえ、いよいよ「原子力行政を問い直す宗教者の会」の結成全国集会となった。課題は山積みしている。各地域に散在する宗教者をつなぎ、交流しながら行動したい。「いのち」や「子孫」の観点から行動したい。また現実の被曝、「差別」の実態を見つめながら行動したい。


 此度、記念すべき集会を高速増殖炉「もんじゅ」の地敦賀に於いて開催する。私たちの宗教的立場から「もんじゅ」運転と原発増設のストップを敦賀市長に申し入れ、「対話」を行う。更に実際に「もんじゅ」を見学し、今日の未曾有の危機を私たち一人一人が血肉化し共有したい。その上で、宗教・信仰によって結縁された私たちが、時代社会的存在として何を目指すのかを共々に模索したい。


 さあ、この夏敦賀で“あなたとともに”新たな歴史をつくろう。

















1993年6月6日
敦賀全国結成集会代表 
掘部 知守(真宗大谷派)